Hello!地図と国旗を眺めるのが好きなBrancaです。
世界にはさまざまな国旗がありますが、覚えてなければどこの国旗なのか判断できないこともありますよね。
でも国旗はその国の象徴を表しているので、国旗にある色やシンボルの意味を知るだけでも、その国のことを少し知ることもできます。
今回は、世界にある国旗の中から、シンボルや色に込められている意味や由来についてまとめてみました。
代表的なシンボルとしては、星、三日月、太陽などがあり、地域や民族性にも共通したカラーがあります。
もちろん諸説ある由来のものもあるので、これだけが正しいわけではありませんが、そういった知識を持って国旗を見ると、意外と面白いですよ^^
違う視点から国旗を眺めることができるので、国旗も覚えやすくなったりします。
日常的に役立つ知識というよりは雑学的なのかもしれませんが、国旗からみる世界というのもなかなか楽しいものです。
ぜひ気軽に読んでいただけると嬉しいです。それではいってみましょう♪
国旗の起源とその歴史とは
国旗とは、国家を象徴する旗のことで、もともと歴史的には戦地での所属を表すものとして使われていたと言われています。
敵味方を区別するのに、日本でものぼりが用いられていましたよね。
そうした軍事的意味から、大航海時代になるとヨーロッパで船舶の国籍を表すために掲げられるように。
そして18世紀に近代国家が成立していくとともに、ナショナリズムの高まりで国民の間でも国旗が掲揚されるようになりました。
ちなみに国旗の数え方の単位は「旈(りゅう)」で、一旈、二旈と言うんですよ^^
そして、国旗にはさまざまな用語があります。
掲げられている側を「ホイスト」、たなびく側を「フライ」。
旗竿側の上部4分の1の区画のことを「カントン」、旗に描かれるシンボルのことを「チャージ」、旗の背景となっている色は「フィールド」と呼ばれます。
国旗のデザインや仕様に国際的な規格や制限などはないとされているものの、世界の国旗を見ると、描かれるシンボルや色にいくつか共通点もあるようです。
まずは、国旗に描かれるシンボルから見える国の特徴について見てみましょう。
国旗のシンボルから見える国の特徴
国旗に描かれるシンボルとして大きく分けてみると、十字があるもの、一部にユニオンジャックがあるもの、星、三日月…など共通したものがあります。
ユニオンジャック(イギリス国旗)がある
ユニオンジャックとはイギリスの国旗のことを指しますが、その意味の通り、歴史的にイギリスの植民地であった国の国旗の多くに描かれています。
そしてそのユニオンジャックの位置は、旗の上部4分の1にあるカントンに描かれているのも共通点。
たしかに、オーストラリアやニュージーランドも、南十字星という南半球でしか見られない星も描かれていますが、上部にはしっかりとユニオンジャックが入っていますよね。
ちなみにイギリスの国旗は、イギリス連合王国を構成する3つの国の国旗をそれぞれ組み合わせて作られた国旗です。
イングランド、スコットランド、アイルランドの3つが組み合わさって国旗が構成されています。
三日月がある
三日月の場合、そのほとんどで星とセットになって描かれている国旗が多いです。
それは「三日月と星」がアラブ・イスラムのシンボルとされているからで、イスラム教国の国旗の多くでこのシンボルが描かれます。
トルコとチュニジアの国旗を比べると、色もシンボルもよく似ていることがわかります。
その理由としてチュニジアの歴史的背景をみると、かつてオスマン・トルコ帝国の支配を受けていたことが挙げられます。
そのため、チュニジア国旗を制定する際にもオスマン・トルコ(現在のトルコの国旗)の「新月旗」を手本に作ったのだそうです。
アジアでもマレーシアなどでは、イスラム教のシンボルとしての三日月と星が描かれています。
国旗に描かれるシンボルから、その国の宗教や歴史との関係性が見えてくるものもあるんですね。
十字がある
国旗に十字が描かれている国は多く、キリスト教を表すシンボルとして用いられることが多いです。
例えば、北欧諸国は色は違えど全て十字がある国旗ですよね。
これはスカンジナビア十字といって、左側に交点が寄った横長の十字のことを表します。
その中でもデンマークの国旗は、現在使用されている国旗の中で世界最古と言われていて、13世紀にローマ法王が十字軍に授けたのがはじまりとされています。
そして他の北欧諸国もデンマークの国旗を基に作られたため、このスカンジナビア十字を用いた国旗になっているんです。
これでこの十字の国旗は見ただけで、少なくとも北欧の国の国旗だということはわかりますね^^
星がある
星がシンボルとして描かれる国旗には、共通した意味というよりも、その国それぞれの意味が込められていることが多いです。
例えば、アメリカの星条旗は、赤白の13本の線は独立時の州、50の星は現在の州の数を表しています。
実は、州が増えるごとに国旗の星の数を変更したため、今までに26回も変更が加えられているんですよ!
ソマリアの国旗にある星は、自由と独立の象徴であるとともに、5つの地方の団結と統一の願いを表しています。
また、イスラエルの国旗にある星は六芒星(ダビデの星)といって、これはユダヤの伝統的なシンボル。
いずれにしても、星というのは、吉兆や、自由や象徴を表すシンボルとして世界中の人から認知されていることが伺えますね。
太陽がある
日本の国旗も日の丸とも言われる通り、太陽が描かれています。
太陽を表す日本の神話の天照大神という歴史的・宗教的にも重要なシンボルが由来しているとも言われています。
また、アルゼンチンの国旗に描かれる太陽は「5月の太陽」と呼ばれる独立のシンボルとされています。
そしてアルゼンチンが独立を支援したウルグアイも、その国旗をモデルにしたため、ウルグアイの国旗も同様に顔のある太陽が描かれているんです。
これで顔のある太陽が描かれた国旗があれば、南米のどちらかの国であることがわかりますね。
続いては、国旗に使われている色の特徴についてみていきましょう。
国旗の色の組み合わせから見える国々
国旗にはさまざまな色が使われていますが、一番多く使われているのは赤色なんです。
そして逆にピンク色はどの国にも使われておらず、一番多色なのは南アフリカとスーダンの国旗の6色。
そして、色によって地域性や民族性が表れていて、アフリカを表す色、アラブ諸国を表す色、スラブ民族を表す色などがあります。
アフリカの色(汎アフリカ色)
現在のアフリカの国々の国旗には赤・黄・緑の3色が多く使われています。
この3色は「汎アフリカ色」といって、それぞれこのような意味があります。
赤:独立闘争のために流された血
黄:アフリカの富と繁栄
緑:豊かな森林
これらの色はエチオピアの国旗がベースにあるのですが、これにはアフリカの植民地の歴史に関係します。
他のアフリカの国がヨーロッパの植民地支配を受ける中で、エチオピアだけが独立を守り切り、アフリカ最古の独立国となりました。
このことからエチオピアは「アフリカの星」とされ、他の国もその後独立したときに、エチオピアの国旗を基に、緑・黄・赤の3色が使われるようになったというわけです。
アラブ諸国の色(汎アラブ色)
アラブ諸国の多くの国旗で使われるカラーもあり、「汎アラブ色」と言われます。
黒・白・赤・緑を基調とする4色で構成され、イスラム帝国歴代の王朝を象徴する色と言われています。
黒:イスラム教の開祖ムハンマドの時代、抑圧からの解放
白:ウマイヤ朝、平和の象徴
赤:オスマン王朝の時代、イスラムのために流された血
緑:ファーティマ朝、豊かな実り
これらの色はアラブ人解放のシンボルカラーでもあり、特に緑はイスラムでは高潔な色とされているそうです。
スラヴ民族の色(汎スラヴ色)
中欧、東欧諸国の国旗で使われることの多い「汎スラヴ色」というものもあります。
これは言語的にスラヴ語圏に属しているスラヴ民族の国で用いられていることが多いです。
ロシア帝国時代の国旗を基にしたとされており、スラヴ系民族全体の連携を図るために19世紀に開かれたスラヴ会議にて、赤・白・青の3色が決められました。
赤:自由のために流された血
白:輝く光明、清潔
青:澄みわたる空、自由
この3色の意味するものには諸説ありますが、もともとは自由と革命の理想を象徴とした色だとされています。
ロシアの国旗はこの3色の代表的なものですが、ロシアでは上記の意味の他にも、白はベラルーシ、青はウクライナ、赤はロシアという解釈もあるようです。
これはロシア帝国時代に、ベラルーシが白ロシア、ウクライナが小ロシア、ロシアが偉大なロシアと呼ばれていた名残からきているとのこと。
国旗は違えどベラルーシ、ウクライナ、ロシア…今起こっている争いからも、これらの地域と民族の間には、根深い歴史があるのだと国旗からも垣間見える気がします。
まとめ
今回は世界の国旗について、その定義と代表的なシンボル、カラー別にまとめてみました。
普段何気なく目にする世界の国旗ですが、その由来や意味を深く知る機会はあまりないと思います。
覚える必要性はあまりないかもしれませんが、国旗を見た時にその色やシンボルから国の特徴やエリアが推測できると、結構面白いものです。
やはり国旗は国を象徴するものなので、汎アラブ色のように宗教性を表す色、ユニオンジャックのようにかつてのイギリス植民地である歴史を表すシンボルなど、その国が重視しているものはそれぞれです。
それだけやはり国にとって国旗とは重要で、そのどれもが個性的で、その国らしさを表す国のシンボルだと感じます。
この記事で国旗について少しでも興味を持ってもらえたなら嬉しいです。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
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