地図から見えるブラジル【気候の特色・国旗の意味・州区分】

Olá!ポルトガル語を勉強中のBrancaです。

私は世界地図が大好きで、学生時代の地図帳を今でも愛用している自称地図オタクですw

ただ、お気に入りの国以外は国と首都の位置がわかる程度で、すごく詳しい!という訳ではないんですが^^;

地図帳をパラパラとみてはその土地に思いを馳せたり、時にはグーグルマップで、ここにこんなものが!と新しい発見をしたりと、脳内エア旅行して楽しんでいます。

そして、意外に言語を学ぶのに地図って結構大事なのではないかなと思っています。

なぜなら、その国の地理や特徴を知っておくと、会話の材料にもなるし、その知識が勉強のモチベーションにもなるからです♪

今回は、ポルトガル語を使う国「ブラジル」について、いろんな地図を集めてみました。

気候の分布や、ブラジルでコーヒー栽培が盛んな理由、ブラジルの時差を示す地図など…

ちょっと地理の授業っぽくもありますがw、地図によっていろんな見方ができるので面白いと思います。

国名の由来や国旗の意味についても紹介していますので、これを読めばブラジルってこんな国なんだと知ることができますよ^^

それではいってみましょう♪

目次

ブラジルの位置と国名の由来

まず最初に、ブラジルの位置を世界地図で確認してみましょう。

ブラジルの位置を示す世界地図
https://www.freeworldmaps.net/printable/

ブラジルは南米大陸に位置していて、首都はブラジリア、公用語はポルトガル語が使われている国です。

ブラジルの正式な国の名前は、「ブラジル連邦共和国( República Federativa do Brasil)」。

漢字では「伯剌西爾」と書かれるので、略して「伯」と表されたりもします。

そして、このブラジルという国の名前は、「赤い木」を意味する「パウ・ブラジル」から由来したと言われています。

大航海時代にポルトガル人がやってきた時に、染料に使われる木を発見し輸出が盛んになったことから、この木に由来した呼び名となったんだそうです。

そして、首都も時代とともに遷移していて、昔からブラジリアだったわけではありません。

はじめはサルバドール、そしてリオデジャネイロを経て1960年にブラジリアに首都が移されました。

ブラジルの都市を示す地図
Wikipediaより

地図を見てもらうとわかりますが、ブラジルは、南米のほぼ半分という大きな面積を持っていて、国境を接していないのは実はチリとエクアドルだけなんですよ!

世界的に見ても、第5位の面積の約855㎢を誇っています。

日本と比べると約23倍もの面積があるんですが、こんな風に比較するとその差がわかりやすいかもしれません。

ブラジルと日本の大きさを比較する地図

…とりあえずブラジルがどれくらい大きいかは伝わったかと思いますw

こちらのThe True Size Ofというサイトは、いろんな国の大きさをこのように見比べたりできるので面白いですよ♪

そして、このブラジル全土に人が全体的に住んでいるわけではなく、中央部から南東部にかけての地域に大部分の人口が集中しています。

国内でも2時間の時差がある

また、ブラジルでは国内でも時差があって、東と西とで2時間の時差、3つの時間帯に分けられています。

ブラジルの時差を示す地図
https://www.timetemperature.com/samerica/brazil_time_zone.shtml

上記の地図は、UTC(協定世界時)という国際的な基準時刻を0とした時間からの表示となっています。

そして日本はUTC+9なので、大多数の都市(緑色UTC-3のゾーン)とは12時間の時差があることになります。

例)日本(東京)が6月1日、午前10時なら→ブラジル(サンパウロ)は5月31日、午後10時。

そしてブラジルは大きな国ですから、時差だけではなく、その気候にも多様性があるんです。

ブラジルの多様性のある気候

軽やかな気候を表すイメージ

ブラジルの気候は大まかに分けると、北部は熱帯雨林気候、中部は亜熱帯気候、南部は温帯気候となっていて、その他にも多様性に富んだ気候帯が広がっています。

気候分布図としては、以下のようになっています。

ブラジルの気候分布図
https://en.wikipedia.org/wiki/Climate_of_Brazil

ブラジルは南半球に位置するので、赤道付近の北部から熱帯地方(青色)、中部に亜熱帯気候(水色)、南部では温帯気候(黄緑色)と、気候帯が変わっていっているのがわかります。

北半球に位置する日本とは季節が逆で、主要な街は日本の都市より比較的標高が高いところが多いようです。

ブラジルの標高を示す地図
https://en.wikipedia.org/wiki/Geography_of_Brazil

北部アマゾンのあたりは緑一色で標高が低いですが、中央部から南部にかけて薄茶色の範囲が広がっており、この地図から標高の差を読み取ることができます。

標高は、首都のブラジリアでは1170m、サンパウロで760m。一番標高の高い町は「ブラジルのスイス」と呼ばれるカンポスドジョルダンという町の1600m。

南米には圧倒的な高さを誇るアンデス山脈(6000m超!)があるので、それとは比べ物になりませんが…

それでも、ブラジル南部の標高の高い地域では、冬に雪が降ることもあったりするそうです。

ブラジルでも雪が降るところもあるって、なんだか意外じゃないですか?

一年中暑そうな国だとイメージされがちですが、地図を見ることでブラジルには多様な気候が広がっている理由がわかりますね♪

ブラジルでコーヒーが栽培できる理由

コーヒーの産地を表すイメージ

次に、ブラジルの特産として有名なコーヒーについての地図を見てみましょう。

ブラジルの人もコーヒーが大好きで、日常的によく飲みます。

普通のカップで飲むのがcafé、エスプレッソのように小さいカップで飲むのをcafezinho(カフェジーニョ)と言います。

そして、コーヒーを飲んでも飲まなくても、ポルトガル語で「朝食」のことを「café da manhã」と言うんですよ^^

コーヒー文化が浸透しているのが単語からもわかるようですね。

なんかコーヒーが飲みたくなってきましたw

でも実は、ブラジルにはもともと自生するコーヒーの種類はなく、ヨーロッパ経由で入ってきて生産が始まりました。

ブラジル南東部に位置するミナスジェライス州でおよそ生産量の半分を生産しています。

なんとブラジルは世界最大のコーヒー産地で、生産量も輸出量も世界第一位なんですよ!

なぜブラジルがこんなに多くのコーヒーを栽培できるかというと、広大な国土があるのはもちろん、コーヒーベルトがある場所に位置しているからです。

コーヒーベルトを示す世界地図
https://sinagreen.com/climate-change-in-the-coffee-belt/

コーヒーベルトとは、赤道を中心とした南回帰線から北回帰線の間にある熱帯地方を指します。

コーヒーが作られるコーヒーノキは寒さに弱いため、年間にわたって気温が高い場所で栽培する必要があるんです。

コーヒーベルトの緯度の範囲は、年間平均気温が15~30度くらいで降水量にも恵まれているため、コーヒーノキが栽培されている地域が集中しているという訳です。

なので、ブラジル以外にもコーヒーの産地で有名なコロンビアやキリマンジャロなども、すべてこのコーヒーベルトのエリアにあるんですよ。

コーヒー栽培の視点での世界地図を知ると、コーヒーを飲むときにも頭の中に地図が広がって、よりその味を楽しめるかもしれません♪

ブラジルの国旗と州と5つの地域

ここでは、ブラジルの国旗と、そこから掘り下げてブラジルの州、5つの行政区分について地図を見ていきましょう。

ブラジル国旗の模様は知っていても、その意味について知る機会はあまりないのではないかと思います。

国旗は、その国の象徴や価値観が表してあるので、国旗を読み解いていくと新たな発見もありますよ^^

国旗の色と模様には意味がある

こちらがブラジルの国旗です。

ブラジル国旗

緑、黄色、青、白の4色で構成されていて、ひし形に丸、そして何やら言葉が書いてあって、小さな星がちりばめられていますね。

実は、この色には次のような意味が込められているんです。

緑:ブラジルの森林

黄色:鉱物資源、金

青:空

白:平和

ちなみにこの青色は、ブラジルに連邦制が宣言された日の空(1889年11月15日午前8時30分のリオデジャネイロの空)を表しているそうです。

そう聞くと、なんだか当時の国への熱い想いを感じられるような気もします。

そして、その空のイメージの上に記されている言葉は、「ORDEM E PROGRESSO」とあります。

これはポルトガル語で「秩序と発展」という意味で、当時の実証主義の風潮を反映していたと言われています。

実証主義というのは、理論だけでなく、実験や観察などを通してきちんと証明していくことを重視する主義のこと。

中世の時代では、実験で証明されなくても理論的に正しければ、それは正しい理論だとされていたんですね。

時代的にその実験手段も限られていたでしょうし、特に神学的なものは頭の中だけで理論を結論付けられていたようです。

それに反する形で生まれたのが実証主義なので、きちんと目に見える結果を残して発展していこうという思いが国旗に込められたのでしょう。

そして、国旗にちりばめられた星ですが、これは星座になっています。

適当にキラキラあしらわれている訳ではなかったんですねw

この星座は、ブラジルの連邦区と州を表している27個の星で、それぞれの州がどの星であるかも厳密に決められています。

ブラジルの国旗の星の位置、対応する州については、こちらで詳しい説明がありました。→Wikipedia

ちなみに、日本の国旗は日の出を表して太陽を象徴とする国旗と言われています。

自然に存在する太陽や星のイメージを使って国旗が作られていることを考えると、昔も今も、同じ空を見上げているんだなと感じます。

どの国であっても、国旗にはその国の思いや大切にする信条が込められているんでしょうね。

それでは、最後に国旗の星として表されていた州と、その行政区分の地域について見てみましょう♪

連邦区と26の州と5つの行政区分地域

ブラジルは、首都のブラジリアのある連邦区と、その他の26の州とで27に分けられています。

そして、それらは地方行政区分として、北部、北東部、中西部、南東部、南部の5つの地域に分類されています。

ブラジルの州と行政区分地域図
https://www.v-brazil.com/information/geography/Brazilian-states.html

各地域の特徴を簡単にまとめてみました。

北部(緑色):アマゾン川と熱帯雨林が広がる一番大きな地域。先住民が居住している。

北東部(水色):ポルトガル人がブラジルを初めて発見した地。最初の首都のサルバドールがある地域。

中西部(紫色):パンタナールという広大な湿地帯が広がり、世界遺産にも登録されている。

南東部(赤色):人口の大半がこの地域に集中。日系人が一番多く住むサンパウロは、南米でも一番の大きな都市。

南部(黄色):世界的に有名なイグアスの滝がある。冬は一部雪が降ることもあり、ヨーロッパ系の移民が多い地域。

これらの地域には、それぞれの州の出身の呼び名があったり、地域の特色も本当に多様性に富んでいます。

まるで別の国なのかと思うほど違いがあって面白いので、地域の紹介はまた別の記事でさせてください♪

まとめ

自然に癒されるイメージ

お疲れさまでした!今回は、いろんな地図からさまざまな角度でブラジルという国を見てみました。

気候帯や面積の比較、コーヒーの栽培分布など、あるテーマに沿った視点で地図を見ると、ただ地図を眺めるよりもわかりやすくなると思います。

個人的にはコーヒーが好きなので、コーヒーベルトの地図はお気に入りです♪

地図は場所やその位置を示すだけでなく、地図を使って様々なことがわかります。

そして、そこに何が表されているか、そこからどのように読み取るかが大事であり、面白いところでもあると思います。

世界の切り取り方は何通りもあって、答えは1つではありません。

知っていることも知らなかったことも、ものの見方一つで違ってくるのだろうなぁと、地図を通して感じたりします。

ブラジルへの興味が出てきた、また地図を見るのも意外と楽しいかも、などと感じてもらえたなら、とても嬉しいです♪

最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました!

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このブログを運営している人

ブラジル音楽がきっかけでポルトガル語の学習を独学で始めました。
英語とポルトガル語をたのしく学ぶために、いろいろ試行錯誤中です。
学んで得た知識や気付きなどを記事にしています♪

コメント

コメント一覧 (2件)

    • 熱帯収束帯があるので、南米大陸はその範囲にサバナ気候が分布しているようですね。
      北側はギアナ高地、南にはブラジル高原。地球の自転によって太陽の位置がずれるので、季節によって熱帯収束帯もずれてきます。
      なので降水量を比較すると1月は南半球側に雨が多く、7月は逆に北半球側の降水量が多いようです。
      地理の先生とかではないので、私のわかる範囲ですが、こんな感じでよろしいでしょうか?^^;
      コメントありがとうございました♪

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