Oi! ポルトガル語と英語を学習中のBrancaです。
世界には、把握されているだけでも142の異なる言語族に7,139の言語が分布しているといわれています。
ヨーロッパだけでもさまざまな言語がありますが、比較的ヨーロッパの人は何か国語も話せる人が多いですよね。
うらやましい限りですが…これってなぜだと思いますか?
実は違う言語であっても、同じ語源を持っているものがたくさんあるからなんです。
今回は、ポルトガル語と英語が似ている理由や、そのルーツ、そしてその共通点についてまとめてみました!
ヨーロッパをルーツに発展したポルトガル語と英語
ポルトガル語と英語は同じヨーロッパで生まれた言語という意味で、日本語と比べると圧倒的に仲がいいと言えます。
もちろん全然違う部分もありますが…
言語のルーツを辿れば、どこが似ていて、どこが違っているのかという関係性も見えてくるんですよ。
まずはポルトガル語と英語について、ちょっと掘り下げていってみましょう。
一番似ている言語は何?
まずポルトガル語ですが…実は一番似ている言語はスペイン語なんです。
なんと語彙はスペイン語と89%も似ているともいわれています!
89%ってすごくないですか?
ただし、そこはやはり違う言語なので発音などは異なりますが…
でもそれだけ似ているので、ポルトガル語をスペイン語っぽく話してみると通じたりもするそうですw
一方英語はというと、大体80%フランス語+20%ドイツ語で構成されているといわれています。
英語はフランス語に一番似ているようですね。
どうしてこのようになったんでしょうか?地理的に近い国だから…?
ここで、ちょっと面白い画を紹介します。
一本の木から見える言語のつながり
言語のつながりは、木の枝の広がりのようなものと考えるとわかりやすいと考えられ、このような一本の木から言語の派生をなぞらえたイラストもあります。
これは、Language family treeといわれる画です。
言語がどのように派生していったか、つながりの強い言語はどのグループに属しているのかが表されています。
まずは一本の大きな木のまとまりで、英語もポルトガル語も同じ、インドヨーロッパ語族に分類されます。
そこから途中から枝分かれして、英語は西ゲルマン語族といわれるグループにいます。
グループ内にはドイツ語もいて、枝は異なりますがフランス語も近くに位置しています。
そのため、英語はドイツと同じゲルマン系で、フランス語とも関連がある言語だと読み取ることができます。
一方、ポルトガル語は違う幹の、ロマンス諸語といわれるグループに位置しています。
すぐ近くに、一番似ている言語のスペイン語もありますね!
その他、フランス語、イタリア語も同じグループにいます。
そのため、ポルトガル語はスペイン語ととても良く似ていて、かつ同じロマンス系のフランス語、イタリア語とも似ているということがわかるんです。
このロマンス系の4か国語がどの程度似ているのか、こちらの動画が参考になりますよ。たしかに似てます!
ここで、ポルトガル語と英語についてもう一度整理してみましょう。
大きな分類でいくと同じインドヨーロッパ語族に属していますが、ポルトガル語はロマンス系、英語はゲルマン系。
違うグループだし、そんなに似てないんじゃないの?と思えるかもしれません。
でも…実は「あの言語」が両方に影響を与えているんです。
ポルトガル語と英語のカギとなるフランス語
そう、ポルトガル語と英語を結ぶキーとなる言語は、フランス語なんです。
ポルトガル語はフランス語と同じロマンス系、そして英語もフランス語のつながりがありましたよね。
そのため、フランス語由来の単語は特によく似ているという現象が起こるんです。
ここで思い出してほしいのですが…先ほど英語はフランス語80%+ドイツ語20%で構成されていると説明しました。
ドイツ語については、同じゲルマン系に属しているので似ていると納得できますよね。
では、なぜグループも違っているフランス語が、英語の約80%も占めているんでしょうか?
これには「ノルマン・コンクエスト」という出来事から、その関係性が見えてきます。
ノルマン・コンクエストの影響
ノルマン・コンクエストとはノルマン征服ともいわれ、11世紀のノルマン人によるイングランドとの戦いと、その征服のことです。
世界史を勉強した人なら聞いたことあるかもしれませんね。
このノルマン人によるイングランド征服によって、英語に大きな影響を与えました。
当時、征服したノルマン人はフランス語を話し、イングランドの人は英語を話していました。
そのため、支配する貴族階級側がフランス語、支配される側が英語を話すという構造となったんです。
この時に、単語も二重構造になったものが多いと言われています。
例えば、英語で牛肉はBeefで、動物の牛はCowと言いますよね?
実は、Beefはフランス語起源の単語で、Cowは英語起源の単語なんです。
これは、食べるのは支配する側のフランス語話者、牛を育てるのは支配される側の英語話者だったからという、当時の社会的構造から生まれたものでした。
この時の影響から、今でも英語にはフランス語由来の単語が多く使われ、そのために英語は世界一語彙が多い言語といわれています。
50万語ほどあるらしいですよ。めっちゃ多い…!
ちなみに、特に難単語とされている単語にフランス語由来のものが多いです。
それは、当時の支配階級の貴族によって、文化的な語彙を中心にフランス語が流入してきたのが理由のようです。
このような歴史的背景から、英語とフランス語の関係が見えてきました。
言語は時代とともに変化していって、言葉が作られてきたんですね。
それでは、最後に、ポルトガル語と英語の似ている点について示していきたいと思います!
ポルトガル語と英語はどのくらい似ているのか?
これまでに、ポルトガル語と英語が似ている理由として、言語のつながりやフランス語の影響があることをお話ししました。
実際、ポルトガル語の50~60%の単語は英語に似ていて、語源が同じとされる単語は約5000語もあるといわれています。
こう聞くと結構似ていると思えますよね?
ここでは、具体的にどのように似ているのかそれぞれの単語で比較してみました。
その際に使えるルールもあるので、これに則ってポルトガル語を見ると意味がつかみやすくなりますよ!!
接尾辞(suffix)ルールがある
文法的に言えば接尾辞(サフィックス)と言いますが、簡単に言えば、単語の最後の部分を意味するものです。
この部分を見てもらうと、ポルトガル語と英語の間にはいくつか決まったルールがあるんです。
まず、このルールをご覧ください。
ato→act
ção→tion
dade→ty
…何が何だかさっぱりわかりませんよね。では、これはどうでしょうか?
ポルトガル語→英語の順です。
fato → fact
emoção → emotion
universidade → university
…なんとなく見えてきましたか?
この単語の後ろの部分を置き換えると…あら、なんと!w
ポルトガル語の意味を英語から推測することができるんです^^
もうちょっとだけ一緒に見てみましょう!
suffixルール | ポルトガル語 | 英語 |
---|---|---|
ato→act | fato | fact |
eto→ect | objeto | object |
ente→ent | inteligente | intelligent |
ão→on | opinião | opinion |
ção→tion | emoção | emotion |
ável→ible | responsável | responsible |
cia→ce | elegância | elegance |
dade→ty | universidade | university |
gem→age | imagem | image |
mento→ment | momento | moment |
その他にもまだルールはありますが、とりあえずこのくらいにしておきます^^;
発音はちょっと違うので、今ここではどのように発音するのかなどは置いといて…まずは外見重視でw
このように単語レベルで見ると、ポルトガル語と英語は似ている部分もあるとうなづけますよね!
話すという意味では英語、ポルトガル語それぞれの練習が必要になりますが…
読むという意味では、英語の知識は、ポルトガル語の単語の意味を推測するのに多いに使えますよ♪
ルールを当てはめてゲームみたいに考えるのも、ちょっと楽しかったりしますw
まとめ
今回は、ポルトガル語と英語が似ている理由として、言語のルーツや歴史的なつながりをまとめてみました。
また、実際にどの程度似ているのか単語で比較もしてみると、意外に似ていることがわかってもらえたかと思います。
基本的な英語の知識だけでも、ヨーロッパの言語を新しく学ぶ時にすごく役立ちます。
そういう意味では、学校で英語を学んだ私たちは全くのゼロからのスタートではないのかもしれません。
ポルトガル語も面白いかもしれない…と思ってもらえるとうれしいです♪
読んでくださってありがとうございました。Tchau tchau!
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