こんにちは、英語とポルトガル語を学習中のBrancaです。
ポルトガル語がどんな言葉で、どこの国で使用されているか、知っている人はどのくらいいるんでしょう?
英語だったら、世界共通語として使われているとか、アメリカ英語とイギリス英語の違いがあるとか、何らかの知識がある人は多いですが…
ポルトガル語については、まだ謎な部分が多いのではないかなと思います。
私もポルトガル語に興味を持ってから、いろいろ疑問に感じたことを調べてきました。
今回は、ポルトガル語を公用語としている国や人口、学ぶメリットについて、ポルトガル語に関する基本的な情報をここにまとめてみました!
ポルトガル語の話者数
ポルトガル語を母国語とする話者数は、約2億5000万人いるといわれています。
これは、世界で7番目に多く話されている言語です。
思ったより多いと思いませんか?
「ポルトガル」語という言語ではありますが、話者人口のうちの80%にあたる約2億人をブラジル人が占めています。
その残りの5000万をポルトガルや他の国から構成されていて、発祥国のポルトガルの人口は1000万人くらいと少ないです。
9つの国と地域が、ポルトガル語を公用語としています。
ポルトガル語を公用語とする国と地域
エリア | 国と地域 |
---|---|
ヨーロッパ | ポルトガル |
南アメリカ | ブラジル |
アフリカ | アンゴラ |
カーボベルデ | |
ギニアビサウ | |
サントメ・プリンシペ | |
モザンビーク | |
赤道ギニア | |
アジア | 東ティモール |
マカオ |
アフリカの国は馴染みがない国もあるかもしれませんが…
地図で見ると、意外に複数の大陸にまたがっていろんなところで使われていることがわかりますね。
でもどうして、いろんな国や地域でポルトガル語は話されているんでしょうか?
例えば南米大陸に注目すると、南米ではブラジルだけがポルトガル語です。
南米のその他の国はスペイン語が公用語とされているのに…。
この理由は、歴史を振り返れば見えてきます。
ブラジルでポルトガル語が公用語の理由はスペインにあり
ブラジルでポルトガル語が公用語になっている理由は、実はスペインにありました。
これを紐解くにはコロンブスが新大陸を発見した時代、いわゆる大航海時代と呼ばれる15世紀まで遡ります。
この時代に、ポルトガルとスペインはアフリカ、アジア、南米などを植民地化していました。
そこで領土争いが起こらないように、1494年にポルトガルとスペイン間である条約が結ばれます。
それが「トルデシリャス条約」です。
名前は覚える必要はありません。^^;
ちなみに条約名は、スペインの地名から名付けられました。
こちらをご覧ください。
この紫の線が、トルデシリャス条約で取り決めされた部分です。
この線より東側の新領土はポルトガルのもの、西側はスペインのものという条約です。
今思えばなんと身勝手な条約なんでしょうか…^^;
大事なのが、その条約で引かれた線です。
南米大陸をみると、見事ブラジルだけポルトガルの領土圏に入っています!
その理由で、南米大陸でブラジルだけポルトガル語が公用語になってしまったということなんです。
ポルトガル語がいろんな国に広がっている理由は、大航海時代からの名残…なんだかロマン感じませんか?w
言語から歴史をみていくのも面白いなーと思ったりします。
ちなみに、日本では戦国時代にポルトガルがやってきたので、その影響でポルトガル語由来の日本語もありますね。
例えば「コップ」「こんぺいとう」とか。
これについては、またどこかで調べてみたいと思っています。
【追記:2022年1月4日】こちらに日本語とポルトガル語について新たに記事をまとめました♪
ポルトガル語を勉強したら、ポルトガル語圏どこでも使える?
残念ながら、結構違うんです…。
基本的にはポルトガルとアフリカで使われているポルトガル語は近いようですが、ブラジルのポルトガル語はそれとはまた違っています。
しかも、ブラジルだけでも地域でかなり差があります。
日本でも地方によってかなり言葉が違うのと同じようなものですよね。
ブラジルは日本の約23倍の大きさがあるので、違って当たり前かもしれません。
じゃあ、そんなブラジルのポルトガル語と、ポルトガルのポルトガル語はどのくらい違うんでしょう?
ざっくりと言えば、文法や発音、単語なども結構違いがあります。
ポルトガルのポルトガル語の方が複雑な印象です。
ですが、ポルトガルには移民の4人に1人がブラジル人といわれるほどたくさんのブラジル人が住んでいます。
アクセントや単語の違いに慣れれば、お互いを理解するのは難しいことではないらしいです!
これは私にとって朗報でした…!w
違いがどんな感じなのか、この動画を参考にご覧ください。
私は最初この動画を見た時、ポルトガルのポルトガル語はなんだかロシア語っぽいなって思いました。ボソボソ口を閉じて話しているような、シューシュー聞こえるような…
それに対して、ブラジルのポルトガル語はもっと口を大きく開けて、はっきりと話しているように感じます。
このような違いもあるので、ポルトガル語を勉強する際には、最初にどちらを学ぶか決めたほうがいいと思います。
ブラジルポルトガル語のほうが比べると文法がシンプルなので、まずこちらを学んでポルトガル語に慣れてみるっていうのもアリかなと。
ちなみに私はブラジルのポルトガル語を勉強しています。ブラジルポルトガル語の音が好きです。^^
ポルトガル語を学ぶメリットとは?
ポルトガル語はやっぱり、日本ではそんなにメジャーな学習言語ではないんだと思います。
言語を学ぶのに需要やメリットだけで決めるのは、微妙だとは思いますが…
少しでも参考になるといいなと思って、ポルトガル語を学ぶメリットについて考えてみました!
話者数が多い。これからも人口が増える。
最初の方でお話ししたように、ポルトガル語が使われている国って結構多いです。
ブラジルをはじめ、アフリカの6か国については、ポルトガル語公用語アフリカ諸国(PALOP)と呼ばれていて、これらの国々はこれからも人口は増えるといわれています。
ということは、今でさえ2.5億人いるポルトガル語話者がさらに増えるということ。
そうすれば今の中国のように、いずれビジネス的にも有利になるかもしれないですよね。
ポルトガル語は将来メジャーな学習言語になっている…かもしれません。
多様な音楽の世界に触れられる
ポルトガル語は音楽的な言語だと表現されることもあり、歌に合わせると流れるように聞こえてくる言葉だと感じます。
また、ブラジルは音楽の国ともいわれ、サンバ、ボサノバ、MPBから最近のポップスまで本当にさまざまなジャンルがあるんです。
ポルトガルにもユネスコの無形文化遺産として、ファドというジャンルもあります。
例えば、こちらは「ボサノバの神」と呼ばれることもあるジョアン・ジルベルトの曲です。
そしてこちらは、ブラジルで今人気の兄弟トリオのMelim(メリム)の曲です。
時代やジャンルごとの良さを感じるとともに、言葉の響きの美しさも感じませんか?
音楽好きな人なら、きっとお気に入りのジャンルが見つかるはずです。
ポルトガル語は、音楽の楽しみの幅も広げてくれますよ♪
他のラテン系言語の習得もできる
ポルトガル語は、インド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属していて、スペイン語やイタリア語などと同じ言語派にあります。
なので、一度きちんとポルトガル語を学習しておけば、その後他のラテン系言語も割と楽に習得できるんです♪
ブラジル人は特に勉強しなくても、スペイン語が大体わかると言っていました。うらやましい…!
私はイタリア語も勉強してみたいと密かに思っています^^ たしかに単語もよく似ていますよ!
英語の知識が生かせる
英語もスペイン語ほどではないですが、単語や語順などポルトガル語と結構似ているところがあります。
英語の知識は、ポルトガル語を学ぶ上ですごく便利です。
その点、私たちは学校で学んだ基本的な英語の知識の下地があるので、有利なんです。^^
あと、ここがミソだと私は思っているんですが…
上記のラテン系言語を同時並行で学ぼうとすると、似すぎてごちゃごちゃになるのではないかと個人的に思っています。
でも英語ならほどよい距離感があるので、英語でポルトガル語講座の動画を観て同時に学ぶことだってできます。
語学は簡単に習得できるものではないですが、複数の言語を学んでも何も悪いことはありませんよね?
私の主観も少し(かなり?)入っているかもしれませんが…w
以上の4点が、私が考えるポルトガル語を学ぶメリットです。
まとめ
今回は、「ポルトガル語についての基本的な情報」として、ポルトガル語を公用語とする国、それに由来する歴史、ポルトガル語を学ぶメリットなどについて書いてみました。
意外と多い話者数やポルトガル語の多様性など、何か新しいイメージを持ってもらえたなら嬉しいです!
語学の勉強は、ただ言葉だけでなくて、このような知識も意外と役に立ったりするものだと私は思っています。^^
読んでくださってありがとうございました! Muito obrigada!
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